がんは、我が国の死因第一位の疾患であり、国民の生命および健康にとって重大な問題となっている現状から、平成18年に『がん対策基本法』が制定されました。この基本法の中で、手術・放射線療法・化学療法その他のがん医療に携わる専門的な知識・技能を有する医師その他の医療従事者の育成が求められています。平成１９年度から開始された第１期の「がんプロフェッショナル養成プラン」、平成２４年度からは第２期の「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」に続き、平成２９年度からは第３期の「多様な新ニーズに対応する『がん専門医療人材（がんプロフェッショナル）』養成プラン」が文部科学省より実施されています。
　これに伴い長崎大学は九州の各大学と連携し、「新ニーズに対応する九州がんプロ養成プラン」を展開しています。がんプロ全国e-learning クラウドを活用した大学院教育を実施し、多職種連携教育の構築を行っています。①ゲノム情報を解析し、その結果を利用して患者のオーダーメイド治療をおこなえる、また乳がんをはじめとした遺伝性疾患のカウンセリングを行えるがん専門医療人を養成する「ゲノム医療人材養成コース」、②小児・AYA世代・壮年・高齢者といったライフステージに応じたがん対策を行える、また在宅医療を認識し緩和医療を推進できるがん専門医療人を養成する「包括的がん専門医療人養成コース」、③がんに関する高度な知識と緩和ケアにおける専門医療人、またチーム医療（多職種連携・地域連携）を意識した専門医療人を養成する「がん専門看護師養成コース」の３コース（職種別５コース）を設置しています。